遠慮しすぎは逆効果?小さなわがままが2人の距離をグッと縮める!

好意というのは不思議なもので、ある種の錯覚によって生じることもよくありますね。あの有名な「吊り橋効果」もその一例です。
吊り橋効果とは、不安や恐怖を感じる場所で出会った人に対し恋愛感情を抱きやすくなる現象のこと。
そのほかにも、助けた人に対して好意を持つという錯覚に似たことも起こるのです。
今回は小さなわがままが恋人との距離を縮める心理をご紹介します。
助けた人を好きなる
なぜ助けた側が好意を持つかと言うと、私たちの心は矛盾する状態を嫌がるためです。行動や事実と気持ちとの間に何らかの矛盾が発生した時、私たちの心はそれを解消しようとするのです。
例えば、困っている相手を助けた場合、その相手を嫌いだと思うと、助けたと言う行動に対して矛盾して、非常に不快な状態になってしまいます。しかし、好きだから助けたと思えば、行動と気持ちが矛盾する事はありません。
このような心理から、助けた相手に対して無意識に好意を持つようになるのです。これを心理学で「認知的不協和理論」といいます。
- 認知的不協和理論…何か行動したときに生じる気持ちの矛盾を解消するために、考え方や行動を変えること。
喫煙者にありがちな「タバコはストレス解消によい」「肺がんよりも交通事故のほうが死亡率が高いし…」といった屁理屈も、認知的不協和理論で説明できますね。
「タバコは体に悪い」という考えと「喫煙している」という行動が矛盾しないように、考えを修正しようとしているのです。
頼み事をされると好意を持つ
ある心理学者が「助けた相手に対してどのような気持ちを抱くか」を調査するために、次のような実験を行いました。
- 被験者に課題を出し、正解するたびに報酬を与える。報酬は最終的に60セントまたは3ドルを受け取るようにコントロールされている。
- すべての課題が終わった後、被験者に対して次の3パターンの行動を起こした。
- A:実験者自身が「研究資金が足りずに困っているので、お金を返してほしい」と直接頼む。
- B:第三者が「お金を返してほしい」と間接的に頼む。
- C:お金は渡したままにしておく。
この結果、実験者に対して最も好意を抱いていたのは、実験者自身から返金を頼まれたAの被験者たちだったそうです。さらに、60セントの報酬を返却した人より、3ドルの報酬を返却した人の方が、実験者に高い好意を感じていたそうです。
小さなわがままを言ってみる
前記の実験から、被験者の負担が大きいほど、好意の度合いが大きくなことが解りますね。人の頼み事を聞くと不快に思うどころか好意を抱きやすくなるのです。
つまり、2人の中を進展させるには遠慮しすぎは逆効果!
たまには恋人に小さなわがままを言って、相手に頼ってみるのが良いかもしれません。
恋人がその小さなわがままを聞いてくれたら、行動と気持ちが矛盾しないように「好きだから、わがままを聞いた」という心理が働き、2人の距離がグッと近くなりますね。
もちろん頼み事を聞いてもらったら「ありがとう」と感謝を伝えることを忘れずに。
まとめ
人は行動と気持ちは矛盾しない方が心地よいのです。
少しくらいの負担が距離を縮めるきっかけになることもあのです。