カラダが柔らかい人と硬い人の違いとは?

よくカラダは柔らかいほうが良いと言われますが、そもそもカラダが柔らかい人と硬い人の違いは何が原因なのでしょうか?
今回はカラダが柔らかいことで得られるメリットについて考えてみましょう。
関節の可動域
カラダが「柔らかい・硬い」というのは関節の可動域が大きいか小さいかということなんです。
つまり、カラダが柔らかいとは、関節の可動域が大きく、カラダが硬いとは、関節の可動域が小さいということになります。
関節の可動域とは、各関節が正常な状態で動く範囲のことで、それには筋肉だけでなく、靭帯や腱、関節包など関節を構成する軟部組織の硬さが大きく影響しているんです。
そのほかにも、ぜい肉が邪魔をしたり、皮膚が引っ張られたりして関節可動域が小さくなることもあります。たとえばお腹の脂肪が邪魔をして、前屈ができないなどのケースです。
では、カラダが硬いのと柔らかいの、どちらが良いのかというと、やはり柔らかい方が様々なメリットがあるのです。
確実な科学的根拠はありませんが、カラダが硬すぎると無理な姿勢をとったときに、自分の関節可動域以上の運動が起こり、ケガをしてしまう可能性が考えられます。
また、デスクワークなど、同じ姿勢を長時間続けていると、血流が滞り、カラダが硬くなります。いわゆるコリですね。
つまり、ケガの予防と健康維持という2つの側面から見ても、カラダは柔らかい方が良いと考えられるのです。
ただし、スポーツ選手に限って言えば、「過度の柔軟性がパフォーマンスを落とす原因になる」という研究結果も報告されているのです。
ストレッチで体を柔らかく
ストレッチをすることで関節まわりの筋肉や関節包、軟部組織が柔らかくなります。結果として、その関節の可動域が広がるため、カラダが柔らかくなるのです。
しかし、関節まわりの筋肉だけでは、柔らかくならない場合もあるんです。
たとえばカラダを前に倒す前屈の場合、一般的には太ももの裏側のハムストリングスの柔軟性が重要だと思われますが、そのほかにも腎部、腰背部、下腿などの筋肉の硬さも影響します。
さらに、それら筋肉の硬さにより、骨盤の前屈が制限されると、前屈がしにくくなります。そのため骨盤の動きを制限している筋肉をストレッチすることにより、前屈がしやすくなるということもあるのです。
また、カラダが柔らかくなれば、肩こりや腰痛も良くなります。
肩こりや腰痛の多くは、筋肉が硬くなったことによる血行不良が原因です。この場合は、ストレッチで筋肉をほぐすことで、ある程度、改善することができます。
前屈や後屈で腰が痛むような場合も、骨盤や股関節、大腿部の筋肉をほぐすことで、骨の並び(アライメント)が矯正されるので、結果として痛みも緩和されます。
ただし、原因がストレスやケガ、病気関連の痛みの場合は改善されませんので、ご注意ください!
男女や年齢による硬さの違い
女性と男性を比較すると、大きく違う点として、アライメント(骨の並び)が挙げられます。骨盤に至っては形状が異なり、出産をする女性の骨盤は男性に比べて横に広がっています。
さらに、性ホルモン構成比率の違いにより、柔軟性は女性の方が高く、筋肉量は男性の方が多い傾向にあります。
しかし、どちらも年齢を重ねるにつれてカラダの水分量が減少し、筋肉を含め、柔軟性が衰えてきます。さらに筋肉量も減少してくるため、疲労しやすくなり、筋肉も硬くなってしまうのです。
また、首や肩、腰は、とくに硬くなりやすい部位になります。血流が乏しくなりやすい部位や、常に筋肉が働いている部位は、硬くなりやすい傾向にあるのです。
なかでも重い頭を支えている首や肩、上半身と下半身をつないでいる腰などは、日常生活を送っているだけでも常に働いています。働いているとは筋肉が縮んでいる状態(力が入っている)なので、当然硬くなり血流も滞ってしまうのです。
まとめ
カラダの柔らかい人と硬い人の違いは、関節の可動域だったのです。それには筋肉の硬さが影響しているようですね。
筋トレをしていると、どうしても筋肉が緊張して硬くなりやすくなります。トレーニングのない日はストレッチで疲れた筋肉をほぐしてあげるのが良さそうですね!