気になるお口の臭い!?口臭の原因は意外なところにあった!

自分や他人の口臭が気になったことがある人も多いのではないでしょうか?
厚生省(現厚生労働省)保健福祉動向調査によると、約3,3万人のうち約10%が「口臭が気になる」と回答しているそうです。
口臭の予防には、その原因を知っておくことが大切ですね。口臭の原因をまとめみましたので、ぜひ参考にして下さい。
口臭とは
口臭とは、読んで字ごとく口から発せられる臭いのこと。口の中に住んでいる微生物が作り出すガスと、肺からの呼気を含んだガスが混ざり口から出される物が口臭の正体です。
口臭の中でも、生理的な口臭は特別なものではなく、誰しもが持っているものなんです。通常、生理的な口臭の場合は特に気になるものではありませんが、体調不良やストレス、食べ物や病気によってはひどい臭いを発することもあるようです。
生理的な口臭の代表的なものとしては、「起床時の口臭」「空腹時の口臭」「緊張時の口臭」「女性ホルモンの変化による口臭」「加齢による口臭」などがあります。
生理的口臭は、一時的に臭いがきつくなったとしても時間の経過とともに落ち着いてくるので、あまり気にする必要はないでしょう。
誰しもが持っている口臭ですが、中には自分がひどい臭いを発しているのではないかと気にする人も多く、まめに歯を磨いたり、オーラルケア用品でケアしたり、ガムを噛んだりして口臭予防をしている人も少なくありませんね。
口臭を気にしすぎると人と上手くコミュニケーションを取ることができなくなってしまうこともあるので、あまり気にしすぎないことも大切です。もし、どうしても気になる場合には、歯医者などを受診してみるといいでしょう。
口臭の原因
口臭が起こる原因として、大きく分けて3つあります。
まずは前記した「生理的に起こる口臭」で、誰にでも起こるもので、一時的に臭いがきつくなったとしても自然に治まっていくものがほとんどです。
二つめには、「病気が関係している口臭」で、かかっている病気の種類によって発する臭いが違うという特徴があります。もし、病気が原因で口臭が起こっているとしたら、それぞれの病気に対応した病院で治療を受ける必要があります。口臭を起こす病気としては、口の中の病気(虫歯、歯周病、歯肉炎など)が圧倒的に多いようです。
その他、「食べたものが原因となって起こる口臭」もあり、ニラやにんにく、ねぎなどの香りの強い食べ物は食べ物由来の口臭の原因の代表的なものでしょう。また、アルコールやタバコ、コーヒーなどの嗜好品も口臭を起こします。
食べ物に由来する口臭は、歯磨きをしても臭いがなかなか消えにくいという特徴があります。なぜなら、体内に取り込まれた臭いの元が、胃で消化されたあとに血液や肺からの呼気として吐き出されることが原因だと言われています。
いろいろな原因で起こる口臭ですが、歯磨きをして口腔内を清潔に保つことによって、防ぐことのできる口臭もあるので。いつもお口の中は清潔にしておきましょう。
お口のトラブルが原因の口臭
口臭は内臓の疾患や便秘症などが原因で起こることもありますが、多くはお口の中のトラブルが原因になっているようです。
小さな虫歯が1~2本あるからといってそれが口臭の原因になるということはありませんが、重症の虫歯が口腔内にある場合には口臭が発生することがあります。
また、舌の上に付着する白色や薄い黄色の舌苔(ぜったい)も口臭の原因になります。これは、細菌の死骸や古くなった粘膜上皮、白血球の蛋白成分がくっついているもので、細菌により分解されることで口臭の臭い成分の揮発性イオウ化合物質を発生します。
虫歯や舌苔が原因で起こる口臭を防ぐには、お口の中を清潔に保つ必要があります。
虫歯が原因の口臭を起こさないためには、通常の歯磨きにプラスしてデンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間まできれいに掃除するように心がけましょう。砂糖などの取りすぎも虫歯になりやすくなるので、虫歯が原因となる口臭を起こさないためには甘いものの摂取にも気をつけましょう。
舌苔が原因で起こる口臭の予防に効果的なものに舌ブラシと言うものがあり、1日1回、起床時に舌の掃除を行ないます。舌についている汚れを取ることで口臭の予防効果が得られますが、1日に何回も磨いたり強く擦りすぎると舌を傷つけることがあるので注意が必要です。
ドライマウスによる口臭
口臭の原因となるドライマウスというものもあるんです。
ドライマウス(口腔乾燥症)とは、唾液の分泌が低下して口腔内が乾燥している状態のことを言います。ドライマウスになると、食べにくい、飲み込みにくいなど食事の際のトラブルが発生するほか、唾液による口腔内の洗浄作用が落ちることにより虫歯ができやすくなります。
そして、ドライマウスにより、雑菌が繁殖しやすくなり口臭も起こりやすくなります。
ドライマウスの原因には、口呼吸やストレス、薬の副作用、顎の筋力の低下などがあり、しゃべりにくい、舌がひび割れる、味覚異常などの症状が現れることもあるため、早めに治療を行なう必要があります。
一般的に行なわれるドライマウスの治療は、積極的な水分の補給、人口唾液や唾液分泌促進剤の投与などが行なわれるそうです。その他、生活習慣の見直しや体質改善などの治療も平行して行なわれます。
口臭ばかりか、虫歯や歯周病を起こしやすくなるドライマウスは、こまめに水分を補給して口の中を乾燥させないように気をつけ、ストレスのない規則正しい生活を送ることが大切なです。
加齢による口臭
中高年の男性などに対して「加齢臭」という言葉がよく使われていますが、実は口臭にも加齢性口臭というものがあるんです。加齢性の口臭はお口の中の環境が変化していくことによって起こります。
加齢によって唾液の分泌量が減少し、唾液による口腔内の洗浄効果が衰えてしまうことが、加齢性の口臭の原因であると言われています。
しかし、唾液の分泌量は20代から30代にかけて著しく減少するので、若いうちから口腔内の清潔、口臭対策には気をつけなければいけないようです。
唾液の分泌が減少すると、口腔内にいる細菌が洗い流されないままになります。さらに口腔内に留まった細菌が増殖することによって口臭だけでなく、虫歯や歯周病にもかかりやすくなります。
また、加齢による免疫力の低下も細菌を増殖させたり、唾液の分泌を抑制したりして口臭の原因となります。加齢による口臭は仕方がないなどとあきらめることなく、歯医者さんで定期的なメンテナンスを受けたり、口腔内の清掃に気をつけたりすることで口臭を軽減させることができます。
間違った口臭の常識
昔から「胃が悪いと口臭が起こる」と言われていますね。そのため「自分は胃が悪いから口臭がある」と思っている人も多いのではないでしょうか?
しかし、その認識は間違っていたんです!胃が荒れているということで口臭は起こらないようです。
胃と食道の境目となる噴門部は、食物が通る時以外は括約筋の働きによって閉まっているので、胃の中の空気が会話をすることによって外に出ることはないそうです。例えば、ゲップをした時などに胃の中の空気が外に出ることがありますが、それは口臭とは違います。
胃炎や胃潰瘍があるからといって口臭が発生することはほとんどないそうです。
胃や消化器官が原因で口臭が起こるのは、胃がんや食道がん、食道狭窄などがある場合が多いようです。その他、胃や消化器が直接的な口臭の原因にはなりませんが、胃や消化器官の機能が低下することによって唾液の分泌が少なくなってしまうと、間接的に口臭を起こす原因となることがあります。
胃の病気が口臭の原因になることは少なく、口臭の原因の一番は「口の中のトラブル」で、次が「蓄膿や慢性鼻炎」などの鼻の病気です。
口臭が気になる時にはまず、歯医者や耳鼻科に相談するのがいいようです。
まとめ
口臭の原因にも様々なものがありますね。しかし、原因が解れば口臭を予防することも可能です。
歯磨きや口臭対策用品を使っている人も、口臭の原因を見つけて、最も適した対策を考えてみましょう。